第3章 「フィードバックを利用する」 怒りに任せたフィードバックをしない
前回はフィードバックをする場面で自由回答式の質問を活用することを勉強しました。
今回は「怒りに任せたフィードバックをしない」ことを勉強します。
怒りに任せたフィードバックはどうしても感情的で乱暴になってしまいますし、相手に対して無礼な態度になってしまいがちです。
結果として、怒りに任せたフィードバックは相手との信頼関係を壊してしまいます。
例えば
「勉強不足だ!」
「いつも同じことをしているじゃないか!」
という言葉は相手を萎縮させてしまいます。
そんなフィードバックをするくらいなら、冷静に「人」ではなく「問題」に集中できるようになるまで待った方がマシです。
誰かを貶めるようなフィードバックをしてしまうと、そんなフィードバックをした人の周りで失敗することを恐れ、失敗を隠すようになってしまいます。
結果として、周囲との信頼関係を失ってしまうのです。
もしもあなたがそのような態度をとってしまうと、周囲の人間はあなたに相談する事も無くなってしまうでしょう。
嫌味ったらしいフィードバックも禁物です。
皮肉や冗談のつもりでも、周囲を戸惑わせて裏目に出てしまったり、気まずくなってしまうということが起こり得るのです。
ここでもう一つ勉強しておきたいのは「礼儀正しさ」の価値です。
『Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』という本があります。
(僕が管理しているもう一つのブログで取り上げた事もあるのでリンクを貼っておきます。)
ここで強調しておきたいのは、一つの組織の中で上司が部下に対して無礼な態度で接してしまうと、その雰囲気は組織の中で広がってしまうということです。
もしも怒りに任せたフィードバックをする上司がチームを率いたとしたら、そのチームのメンバーも周囲に対して怒りに任せたフィードバックをしがちになってしまうと考えられます。
結果として、チーム全体だけにとどまらず、周囲との軋轢も生じさせるでしょう。
悪い雰囲気は周囲に伝染します。
この流れを断ち切るためには、チームを率いる立場になる人物が率先して「怒りに任せたフィードバックをしない」と態度で示す必要があるのです。
というわけで「先入観や思い込みをなくす」「誰かのせいと決めつけるのを避ける」「自由回答式の質問を活用する」「怒りに任せたフィードバックをしない」という4つの自己管理について勉強してきました。
次回は「強みを見つける」ことを勉強してみようと思います。