Fig 8. 組織における「pH」の考え方 前回はコンフリクトを最小化もしくは処理するために鍵となるコヒーレンスという概念について勉強しました。 今回はコンフリクトをうまく処理するに当たって、組織が指標にするべき事項について勉強してみたいと思います。…
前回はコンフリクトを最小化する職場環境について簡単に勉強しました。 今回は、ズバリ「コンフリクトを最小化する、もしくは処理する鍵」について勉強してみたいと思います。 この命題を考える前に、「コヒーレンス*1」について考えたいと思います。 コヒー…
早速、コンフリクトについて勉強していこうと思います。 組織はその組織環境の健全さを保つことによってコンフリクトを最小化することが可能です。 もちろん、それは逆に言うと健全さが失われればコンフリクトが増えることを意味しています。 健全な環境とは…
第4章は「コンフリクトを処理する」です。 『Management and Leadership Skills for Medical Faculity』では「Navigating Conflict」と表記されている章です。 「Conflict」とは「対立」とか「衝突」と訳せますが、どちらの訳語も正直しっくりきません。 「…
ここで第3章のまとめをしたいと思います。 第3章では「フィードバックを利用する」ことを勉強しました。 フィードバックを与える側の内容が多くなっています。 組織を率いる側になると、メンバー達の成長を促すためにフィードバックをする機会が多くなると思…
前回はなかなかフィードバックを受け入れてもらえない場合の対応について勉強しました。 今回は、逆にフィードバックを受ける側になった時の心構えについて勉強します。 フィードバックを受ける側になる時に大事なことは、リラックスして傾聴することです。 …
前回は「I Statement」の形式を使ったフィードバックについて勉強しました。 今回は、もしもフィードバックが相手に受け入れてもらえなかった場合について勉強します。 『Management and Leadership Skills for Medical Faculity』では、「Because I Said So…
前回は上手に褒めることを勉強しました。 今回は「I Statement」について勉強してみたいと思います。 「I Statement」とは、自分自身が見たことや観察したことを自分自身の意見として述べることです。 例えば、 「私が見ている限り、あなたの働きっぷりは素…
前回までは「フィードバックにおける自己管理」を学びました。 今回は「強みを見つけること」を勉強してみようと思います。 誰かの欠点や足りないところというのは目につきやすいものです。 失敗を指摘するのは、強みや長所を見つけて認めることよりもずっと…
前回はフィードバックをする場面で自由回答式の質問を活用することを勉強しました。 今回は「怒りに任せたフィードバックをしない」ことを勉強します。 怒りに任せたフィードバックはどうしても感情的で乱暴になってしまいますし、相手に対して無礼な態度に…
前回は誰かのせいと決めつけをすることの危険性について勉強しました。 今回は自由回答式の質問を活用することについてです。 自由回答式の質問とは、英語で「Open-Ended Questions」であり、開放型の質問と訳しても良いかもしれません。 実は、前回の記事…
前回の記事では思い込み・先入観をなくすことの大切さについて勉強しました。 今回は誰かのせいにするのをやめる、です。 『Management and Leadership Skills for Medical Faculity』では「Avoid Attribution」と記載されています。 直訳すれば「帰属の回避…
今回からはフィードバックをする時に求められる「自己管理」について勉強していこうと思います。 今回は思い込み・先入観についてです。 当然ですが、フィードバックをしようと思う相手に対して思い込みや先入観がありすぎると、相手にとって不当な押し付け…
前回はフィードバックをする時にタイミングが大切であることを勉強しました。 今回は、サンドイッチ・テクニックについて勉強してみたいと思います。 このブログで主要な参考文献としている『Management and Leadership Skills for Medical Faculity』では、…
早速、「フィードバックを利用する」ことについて勉強していこうと思います。 最初に勉強するのは、「フィードバックの与え方」についてです。 「フィードバックの与え方」で最初に何をおいても大切なのはタイミングです。 急いでいると、会話の最初からいき…
今回からは第3章として「フィードバック」を利用することについて勉強したいと思います。 フィードバックと一言で言っても、例えば大学病院の医学部では相手は学生や研修医、後期研修医から他の同僚に至るまで様々です。 また、フィードバックを与える方法…
前回までで第2章の基本的なパートは終了です。 ですが、今回は第2章の補足として「症例プレゼンテーションのポイント」について少しまとめておきたいと思います。 なお、今回の記事に関しては大部分が僕自身の経験則に基づきますが、一部は『あの研修医はす…
ここで第2章の内容についてまとめます。 「はじめに」で書いたように、コミュニュケーションとは人類史が始まって以来ずっと続いてきたにも関わらず、いまだに本質が理解されていないもののうちの一つです。 第2章ではこのコミュニケーションについて コミュ…
前回は「傾聴する」技術について、大切な要素「HEART」について勉強しました。 今回の記事では、コミュニケーションを複雑にするもう一つの要素、人間的要素について勉強しようと思います。 僕の最も苦手とする分野です。 コミュニケーションを複雑にするも…
前回までの記事でミスコミュニケーションの原因になり得る外的要素および内的要素を勉強しました。 『Management and Leadership Skills for Medical Faculity』では、そんなミスコミュニケーションから「考え直し」をするためのテクニックとして、「傾聴*1…
前回はコミュニケーションを複雑にし、ミスコミュニケーションを誘発する外的要素について勉強しました。 今回はその対になる要素、内的要素について勉強します。 前回勉強したように周囲の状況や相手の価値観・背景といった外的要素がコミュニケーションを…
ミスコミュニケーションを生じさせ得る要素のうち、外的な要素についてまずは勉強します。 参考文献としている『Management and Leadership Skills for Medical Faculity』では、複数の友人がいる部屋で特定の友人を呼ぶために「おーい」と手を降る場面が例…
前回および前々回の記事では、効果的なコミュニケーションのフォーマット「SBAR」をご紹介しました。 「SBAR」のようなフォーマットが会話ベースであれ、書き言葉ベースであれ、情報の伝達をスムーズにするのは明確です。 ただし、医療の現場で常にフォーマ…
『Management and Leadership Skills for Medical Faculity』ではSBARを使って「話すとき」と「書くとき」のそれぞれのコツを紹介しています。 まずは「話すとき」のコツとしては 効果的に話すためには言語的な要素(訳注:言葉の選びかたなど)だけでなく非…
「効果的なコミュニケーション」によって情報の共有ができることは、医療の現場における患者さんに対する診療や同僚との意思の疎通、後輩や学生・研修医に対する教育において必要不可欠です。 その重要性は誰もが認識していると思いますが、そんな「効果的な…
Table 1 「内容」と「関係」のバランスを学ぶ練習の一例 前回の記事で、効果的なコミュニケーションには「内容」と「関係」のバランスをとることが必要と書きました。 では、どうやってバランスをとることを学べばよいのでしょう? 『Management and Leaders…
Fig 7 コミュニケーションに含まれる2つの要素 効果的なコミュニケーション術について考えるとき、2つの要素のバランスが重要であると『Management and Leadership Skills for Medical Faculity』は指摘しています。 2つの要素とはFig 7で表したように「内容…
「コミュニケーション」といえば、有史以来ずっと語り尽くされてきたにも関わらず、本質がイマイチ理解されていないテーマでもあります。 人類は常にコミュニケーションしようとし続けてきました。 太古の時代には焚き火を囲んで壁画を残し、現代ではカンフ…
Fig 1 自分自身を成長させ続けるための要素 ここで第1章の内容を振り返ります。 「はじめに」で書いたように、医療の現場は非常に忙しい現場です。 それでも、忙しい中でも新しいことに挑み、状況を改善させるためには「自分を成長させる力」が必要になりま…
Fig 6 習慣化する 振る舞いを変化させ、長期的にそれを定着させようとすることは、とても難しいことです。 ダイエットをしようと思い立って腹筋を始めたとしても、だいたい数日でやめてしまうものです。 自動的にかつ安定的にその振る舞いの変化を継続させる…